★ジグソーパズルが大好きな私は、以前、ドイツの「ノイシュヴァンシュタイン城」のパズルを、
 買いあさっていました。
 そのうち、どうしても行きたくなり、城を建てたルードヴィヒ2世にも興味を持ってしまい…
 93年春に、パッと決めました。10月に行く事を…♪
 しかし、問題は色々。修学旅行以来旅らしい旅をした事がない上、海外は初めて。
 なのに、ツアーは絶対イヤだったので、一人旅。そして…言葉!英語がダメ…;;
 一か八かで半年前にしてドイツ語独学。。。ところが意外にも楽しくて♪自分に合ってる感じで
 頭に入る入る♪…まさに「好きこそものの上手なれ」です(笑)

 では、「日記風」で10年前のおかしな旅話、いってみましょう(^^)


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◆10月8日◆
──────
 今日は成田で前泊〜。関東そばに台風19号がいたが、予定通り長崎離陸。
 ところが!台風の影響で機体がとんでもなく揺れ、気分最悪…;;
 ホテルに着いた時は、夕食も食べられない状態でぐったり。
 実際、乗り物酔いと言うよりは、自律神経が失調しまくりで。。。
 カロリーメイトの一口さえも飲み込めない状態。…当然、殆ど眠れもしない…
 普通の人ならすぐ医者を呼んでるだろう。
 が、絶対旅行を止められると思って、意地でも呼ばなかった(苦笑)

◆10月9日◆
──────
 朝食も当然無理;; 倒れそうなのを必死で我慢して空港へ。
 「どーにかしてくれっ!」ってほど具合最悪。。。
 まるで…激しい乗り物酔いの状態でドラム缶に入れられ、パイロット養成
 加速装置で振り回されているような感じ。
 プラス、体中の神経に針金を巻かれているような感覚と、全身押しつぶされ
 そうな圧迫感…
 「飛行機に乗ってしまえばこっちのもの」(笑)と妙な意地を通した私がバカ
 だった…
 離陸後、最悪状態に拍車がかかる。ついに言葉も出せない状態に。。。
 12時間半の長い事長い事!!!食べてない為か胃も痛くなり、苦しい苦しい;;
 同じ姿勢で半分気絶?のまま、ミュンヘン空港到着;;
 スチュワーデスさんは私がずっと寝ていると思っていたらしく(悲)動けない
 私に驚いて、ドクターを機内に呼んで下さった。そして…
 金髪の超美形ドクターにお姫様抱っこされてタラップを降り、入国☆
 初の海外でタラップ降りるの楽しみにしてたのに…(泣)
 空港内の医務室へ運ばれた後(この時ほど不安に襲われた事はないかも;;)
 救急車で病院へ。明るい救急隊員の人達で、信じられない事に、運転席
 からロックが聴こえてきた…(笑;;)
 ここで、言葉の違いのもどかしさを痛感。症状なんて、上手く言えないっ!
 身ぶり手ぶりと英語まじりのドイツ語で伝えようと試みる。
 「どこもかしこもすっごい具合悪くて、胃も痛いです〜!お腹がめちゃめちゃ
 すいてるんですが、食べられないんですよぉ〜!ヘルプミー!」(笑)
 みたいな事を伝えてたら、
  Dr.「OK。今晩は安心して休みなさい。明日、検査しますネ〜」(たぶん)
  ナースさん「ハ〜イ、私○○(名前?…)仲良くしましょうね〜♪」(おそらく)
 …と、温かい言葉を頂いたのは嬉しかった(^^
 「ディープ・インパクト」でNYを襲った津波よりも大きい超ド級の不安の中、初日の夜は
 更けてゆく…。
 入国歓迎のごちそうは。。。点滴(笑)

◆10月10日、11日、12日◆
──────────────
 何とも言い難い朝を迎えた。
 スズメらしき小鳥の鳴き声が聞こえた時、「ドイツでもやっぱり同じ鳴き声
 だよなぁ…」と、わけのわからない事を思ってしまった(笑)ヤバい…
 精神的にかなりきてる;;
 具合は全然変わらず、横になっていても、死にそうである。
 病室は、日本なら6つはベッドが入っていそうなくらいの広さに、ベッド3つ。
 キレイでゆったりしてて、大きなクローゼットと広い洗面所とトイレ付き。
 まるでホテルのようだけど、そんな事はどうでもいいほど(以下略)
 エコーやレントゲンなど、色々と検査を受けた。車椅子で運ばれていると、
 なぜかドイツ軍の捕虜気分を味わってしまう…(爆笑)
 同室の、おばあさんとイタリア人?の女性のご家族に、何度も哀れみの目を
 向けられるたび、「何しにきたんだろ。。。」…と、ひとしきり。。。
 点滴ばかりなので、なかなか回復も出来ない。実に豪華な食事が出てくるが、
 紅茶を口にするのがやっとで、固形物は飲み込めない状態。。。

 横になっているか検査かの日々。。。ただひとつ、良かった事を無理矢理に
 あげるなら、「時差ボケ」がなかった事だろう(笑)
 ドクターとの言葉のやりとりには苦労したけれど、不思議と日本語が恋しい
 とは思わなかった。
 環境に順応するのが早いのは、私の特技である(笑)
 けど。。。あああ;; 全く回復の兆しがない;;

◆10月13日◆
───────
 外はすごくいい天気。早く外へ出たい。。。
 なかなか回復出来ないまま、入院5日目のこの日、急展開☆
 夕刻。。。突然「こんにちは」と声が!
 面白い事に、ドイツ語ばかり耳にしていたせいで、その気?になっていた私は
 とっさに「外国の人だ」と思ってしまった(笑)返事の「こんにちは」がすぐ
 に出てこない始末(^^;;
 なんと、病院から連絡がいったらしく、日本領事館の方が来て下さった!(感涙)
 検査結果はOKということなので、退院してホテルで静養した方がいいと勧め
 られた。明日、退院!
 しかし、全然回復してないんだけど。。。;;

◆10月14日◆
───────
 30万ほど持っていった中から、入院費を16万ほど支払う。お土産代とその他
 もろもろの費用は確実に消えてしまった。。。
 領事館の方が、ベンツでお迎え嬉しいな♪…と言いたいところだが、一週間
 近く食べていない上、具合も全然良くなっていないので荷物が持てないほどの
 フラフラ状態である。
 アウトバーンを飛ばし、病院からミュンヘン市内へ。用意して頂いたホテル
 へ向かう。
 ミュンヘンは自然がいっぱい!そして古都なので、でっかい建物!(第一印象)
 とっても感動したかったけれど、それどころでは。。。(^^;;

 ホテルへ送って頂いたあと、部屋で一人ぐっ…たり。
 クツが重いという感覚を初めて味わった。カガミを見ると、本当にお腹と背中
 がくっつきそう;;
 夜まで死んだように眠ったあと、領事館の方に頂いた和食のお弁当を口にして
 みる。…飲み込むのに、それはそれは時間がかかったけれど、親切を
 無駄にしたくもなかったので、時間をかけて、気合いで半分食べる事が
 出来た(涙) 食事。。。食事だよ〜!(叫び)

 ああ。。。明日からどうしよう。。。どうなるんだ私。。。

◆10月15日◆
───────
 入院体験ツアー?(オプションか!?)後の、ホテルでの朝。
 具合は全く良くないが、何とか少しでも食事がのどを通るようになっていた
 ので、ホテルのビュッフェを頂いた。
 何しろ体力が落ちているので、午後まで部屋でぐったり。TVをぼーっと見る。
 しかし、ずっとそのままでは仕方がないので、力を振り絞って食べ物調達に
 出かけた。
 旅の資金の半分が入院費になった為、切り詰めなければいけない。レストラン
 で食事など、とんでもないのである;;
 コンパスと地図を持って、外へ。右も左もよくわからないけれど、とにかく
 歩いた。
 何だか、やっと「旅をしにきた」という気がしてきて、体調は最悪でも気分は
 すがすがしい♪
 ゴミ一つ落ちていない綺麗な街を歩くと、足の重さを上回るくらいに心が浮き
 立った。
 初めての買い物は、バナナ1キロ(笑)続いて、パンとハンバーグを買った
 ところで力尽きてきたので、戻って昼食。
 夕方、再び出かけ、近くの広場で売っていた絵はがきを購入。このハガキは
 「ワケありでお土産買えないので、ごめんね〜!」というメッセージ入りで
 友達などに送られる事になる(笑)
 小雨まじりの中、ホテルに戻ってTVを付けると。。。以下略(笑)

◆10月16日◆
───────
 何とか、普通に朝食がとれるようになっていた。
 体調はなかなか戻らないが、すでに6日も入院でフイにしていて時間が勿体無い
 ので、気合いで街の散策へ。中央駅まで、大通りを歩いてみる。
 半端じゃない広さの大通り!通りというよりは、広場が連なっているかのよう…
 ミュンヘン中央駅でまず両替え。そして、用意済のユーレイルパスに日付けを
 入れてもらう。駅員さんはニコニコしながら「ヤパーニッシュ フロイライン
 (日本のお嬢さん)サヨナラ♪」と言ってくれた(笑)
 その後、時刻表をメモにとり、ウロウロしていると。。。目的のお城の城下町
 「フュッセン」行きの列車を発見!…涙が出た。今すぐにでも乗りたい気持ちで
 いっぱい。。。
 なので、明日まで養生してから向かうつもりだったけれど、予定変更。1日早く
 明日ミュンヘンを発つ事に決定☆
 帰り、地下鉄に乗ってみた。しかし、とんだドジを踏む;;
 降りる駅に着く直前、席を立ってドアの前に。ドアの両側に、パンクな兄ちゃん
 達が立っていたので、早く降りたかったが。。。駅に着いてもドアが開かない!
 …電車はそのまま次の駅へ。。。;;
 (どえ〜〜〜!?何で!?)と冷汗をかいたところでやっと思い出す。
 地下鉄のドアは、手動だったのである。。。;;
 「こいつ降り損なってやんの〜」という、パンクな兄ちゃん達の心の声が聞こえ
 てくるようだった。。。(笑;;
 次の駅で無事降りると、構内でトルコ系のヤバイおじさん出現。手を差し出して
 きて、「1マルクくれ!」を繰り返す。無視して通り過ぎると、怒鳴って
 いた…(^^;;
 そんな地下から上がり、ホテルへと歩く途中、電話BOXへ。今日は、家に電話を
 かける約束になっていたので。。。
 入院した事は、もちろん家族は誰も知らない。とても言えない;;
 本当は、まだ話すのも辛いくらいだが、バレないようにしなくてはいけない
 ので、母親が電話に出たとたん演技開始☆
 「ハロ〜!ドイツからだよ〜!ちょっと予定ずれてさ、まだミュンヘンやけど、
 明日お城に行くけんね〜!(長崎弁)」とめいいっぱい明るく話した。
 実際は、BOXにもたれかかっているヘロヘロ状態だったけれど(笑)
 それでも、取り憑かれたように、昼食後も出かける☆
 再び中央駅へ行くと、何と、おじさんにナンパされてしまった(笑)
 「一緒にコーヒー飲まない?」(とてもニコニコ)
 「ごめんなさい、時間がないので♪」と返すと、やはりニコニコで「時間ない
 のか〜」と残念そうに見送ってくれた(笑)
 その後、近くのニンフェンブルク城へ行ってみる。恐ろしく広い敷地なので、
 全然まわること出来ず…;; 体調さえ良かったらなぁ。。。もったいない。
 どっしり疲れて、ぱったりおやすみ☆(どう考えても、養生してない。。。)
 明日は、いよいよ。。。♪

◆10月17日◆
───────
 ホテルをチェックアウトし、駅へ。ここからやっと旅が始まる☆
 ミュンヘンから2時間強の列車の旅。雨は残念だったけど、美しい車窓だった♪
 終点「フュッセン」へ到着した時の心臓が跳ね上がる思いは忘れられない(^^
 ドキドキで、霧に包まれた町を歩き、まずは宿探し。
 駅に割と近いペンションのドアホンを押してみる。「ハロー」というおばあさん
 の声。
 「シングル、空いてますか?」と聞くと、おばあさんが出てきて下さった。
 ツインしかないという事だったが、重い荷物を持ってこれ以上歩くのは厳しい
 ので、ここに決定。安かったし♪(ツインで50DM。当時4000円くらい)
 昼食を取り、バスで10分の「ホーエンシュヴァンガウ」へ向かう。とにかく
 霧がすごくて、周りの景色は何も見えない。。。
 バスを降りてから「ノイシュヴァンシュタイン城」までの行き方は、4つ。
 ★シャトルバス利用。★馬車利用。★馬車道を歩く。★険しい山道を登る。
 私が選んだのは、馬車♪
 山の上のお城へ、ゆっくりと近付いて行く。心臓ドキドキのバクバクである(笑)
 馬車を降りてもなお、城の姿が見えないくらいの深い霧。
 ハヤル気持ちを抑えながら、道を歩いて行くと。。。霧の中、突然姿が!
 やっと…やっと…やっと来れた。。。!長い道のりだった。。。(笑)
 
      〜感無量☆感無量☆感無量☆感無量〜(エンドレス…)

 痛くて重い足を懸命に動かして、螺旋階段を上り、列に並ぶ。城内は30人ずつ、
 ガイド付きでまわる事になる。
 いや、もう、ただただ感激;; 中で写真は撮れないけれど、しっっっっっかりと
 この目に…この目にっ!(笑)でも、すごく気に入った絵があって、それだけでも
 写真に撮りたかった私。。。(帰りに売店で買った冊子に、載ってました♪)
 
 何だか、まだ信じられないような一日。。。♪ 魂抜かれてる。。。(笑)すぽ〜ん!

◆10月18日◆
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 朝、あちこち体が痛くて起きるのが辛かった。けれど、ド根性(笑)
 フュッセンの宿を出て、ホーエンシュヴァンガウに宿を移す事に決める。
 やっぱり、せっかく来たんだから、少しでも近くに居たい♪
 たかがお城、されどお城。私は別に城マニアでもなんでもないけれど、このお城
 だけは特別なのである♪
 相変わらず雨で霧が深いが、晴れれば城が見える場所にあるペンションを探し、
 チェックイン☆明るい女主人のペンションだった♪(一泊42DM。約3300円)
 再び城へ。今日はシャトルバス利用。
 だんだん実感が湧いてくる♪城のそばへ行くだけで、泣きそうになる;;
 2度目の城内見学を終えたあとは、思いきって山道を歩いて降りてみた。
 そのまま、ふもとの湖「アルプ湖」へ向かう。
 よくあるお城の写真で、バックに写っている湖である。透明度がかなり高い水の
 上を、這うように霧が浮かんでいた。霧のために、周りの景色がわからないの
 だけが残念。。。
 宿に戻って昼食後、今度は城とは反対方向の散策に出かける。
 ホーエンシュヴァンガウは、高原の保養地☆(空気浴保養地指定)
 広く見渡す限りの牧草地、紅葉した木々。文句無しに美しい♪
 なのに、霧と雨のためにアルプス山脈が見えない〜〜;;
 そうぼやきつつも、今日も色々感無量。。。♪(笑)

◆10月19日◆
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 今日はまず、フュッセンの散策に出かけてみた。(フォトアルバム、A,B参照)
 町を流れるレヒ河は、霧の中でも綺麗♪ほとりの遊歩道には、木の上にも道にも
 リスがいて、ふんわかしたムードである♪
 川辺の自然公園など散歩して、スーパーで食料調達した後、宿に戻って昼食☆
 持参していた、簡易湯沸かしは非常に役立った♪スープが作れるだけでも助かる♪
 午後は、ノイシュヴァンシュタイン城から見下ろす小山の上に建っている、
 ホーエンシュヴァンガウ城へ♪ここは、ルードヴィヒ2世が幼少時を過ごした
 城である。(フォトアルバム、C,D参照)
 城内で一番感動したのは、王様の若き日の写真!これは、ココでしか見られない
 超貴重な写真☆あまりの美しさに、見とれてしまった。。。(笑)
 帰りは、お気に入りのアルプ湖へ降りる道を辿る。(フォトアルバム、E,F,G参照)
 湖沿いに、かなり歩いたあと、そばの森へ…(フォトアルバム、H参照)
 他に誰もいない静かで美しい森で、至福の時を過ごす…♪人一倍美しい自然が
 大好きな私は、そこいらじゅうの木々に、ほおずりして廻りたいくらいだった(笑)
 自然を満喫して、一日を終える。。。♪

◆10月20日、21日◆
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 それにしても、ここへ来てから全く晴れない。雨、曇り、毎日霧…。
 当初の予定に入っている、他の行き先も気にはなるけれど…晴れるまでここに
 居たいという気持ちが強い。でも本当は、あまりにもここが気に入ってしまい、
 動きたくないだけ♪
 スーパーで買い物して、自然散策して、慌ただしく来ては去って行く日本人の
 ツアー客を横目に、ゆったりと過ごす♪
 現地人にでも見えるのか、他の外人観光客にやたらと道を聞かれる(爆笑)
 21日は、朝から霧がだいぶ上がっていた。窓の外を覗くと。。。あ〜〜!お城が
 姿を見せている!!…慌てて写真を撮りに♪感動〜♪(フォトアルバム、I 参照)
 その後、ドイツ人のおじいさんとお孫さん(女の子♪)と、朝食を一緒にとった時
 そばのTVの天気予報をみて、おじいさんが一言。
 「雪になるらしいよ」
 が〜〜〜〜ん。。。晴れるどころか、そんな。。。;;

 そして、天気予報は外れなかった。夕方、雨から雪に。
 ぴらぴらのレインコートしかないのに。。。激しく寒いよ〜〜〜!(笑)
 しかし、ロマンチックになってきたのも確かである♪

◆10月22日◆
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 ゆうべからの雪はやむことなく、しんしんと降り続いていた。
 紅葉した木々を隠すように、雪が降り積もっている。
 城のふもとには、アルプ湖の他にシュヴァン湖という湖があるので、朝からまず
 シュヴァン湖へ行ってみた♪
 雪に包まれた森を、ずんずん歩く。他に誰もいないので、独り占めの銀世界♪
 すご〜〜〜〜〜く綺麗!!木々も、小川も、水たまり(フォトアルバム、L参照)も
 信じられないほど綺麗。。。森を抜けた野原は一面真っ白で、雪目になるんじゃ
 ないかと思うほどだった。
 本当に静かで、ツアー客はまず来る事のないシュヴァン湖(フォトアルバム、
 M参照)は、その名の通り白鳥が多い。(シュヴァンはドイツ語で白鳥)人の世界
 ではなく、鳥達の世界という感じ♪
 今日は、雪景色を撮る事に徹した一日(^^
 自分の中では、もうすっかり現地人である(笑)

◆10月23日◆
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 朝から雲が薄い。晴れるといいな。。。
 そう思いつつ、まずお城へ♪今日も馬車で登る。霧がかかってないので、最初の時
 よりは、周りの景色がよく見えた。
 城壁もくっきり見えている♪(フォトアルバム、 Q,R参照)
 城内を廻ったあと、城の裏手の渓谷にかかる橋へ行ってみた。途中にいくつも坂が
 あって、これがなかなか難所だった;; 雪で滑る滑る;;
 我ながら非常に面白い格好で、たまに転びながら、橋を目指した(笑)
 高所恐怖症の人は進めない橋の上で、写真撮影☆(フォトアルバム、S参照)
 その後、橋を渡ってみる。橋の先は、岩山へ続いていて、普通は行く人はいない。
 「落下注意」とか「野生動物注意」みたいな立て札が立っている。聞いた話だと
 「雪の日に登るな」みたいな札もあったらしい(笑)実際、落下して他界された方
 の慰霊碑とか。。。
 しかし、その場の私を止められる者は何も無し(爆笑)…考えるより先に、足は
 岩山へ。登山靴を履いているわけでもないのに、ペラペラのレインコートなのに、
 登りたいから登った(笑)
 道らしい道はなく、時々木に赤い印があるのを頼りに登って行くと。。。お城が
 見下ろせる場所に到着!
 感動しながらシャッターを切る♪(フォトアルバム、T参照)
 と、次の瞬間、足がズルズルズル…と、ガケのほうへ。。。;;
 岩の上に雪が積もっているので、非常に滑りやすいのに、柵なども何もない。
 斜めになったその場所で、立ったまま足が滑っていく。。。
 初めて命の危機を感じた瞬間だったかもしれなかった。
 ガケの手前50センチほどの所で足が止まる。その先は高さ2、300メートルの断崖;;
 落ちたらひとたまりもないどころか、誰にも発見されない可能性もある。。。
 そこで足が止まった時、こわばった顔で、次にどうするべきか考えた。
 しゃがみ込むべきか、後ろに足を引いてみるべきか。。。
 しかし、ほんの少しでも動くとまた滑りそうである;; あと一歩分で、谷底へと
 まっ逆さま…

 ……結局は、後ずさりが成功♪(^^;;
 命がけの写真を納めたカメラを抱いて、霧が出てきた山を急いで降りた。
 (のちに、母親にこっぴどく怒られました(^^;;))
 午後は、フュッセンへ。ここにも大きな湖があるので、散策♪
 その帰り、とっても良い事発見♪(どなたか行かれる時はお教えします♪)
 ああ。。。今日は生き延びて良かった(笑)

◆10月24日◆
───────
 朝から、ホーエンシュヴァンガウの隣町(というより村)のシュヴァンガウを散策。
 この一帯は、さすが保養地♪どこへ行っても、歩くだけで命の洗濯ができるような
 感じである♪本当に住みたい。。。
 それにしても、団体旅行の人たちはかわいそう。
 どわ〜っとバスでやってきて、せかされるように城を見学して、さっさとスイス
 方面へ去って行く。。。あれじゃ、ここの良さは10%もわからない。。。(^^;;

 あ、そうそう!面白い事に気付く♪
 昨日の、ノイシュヴァンシュタイン城の入場チケットの番号が「77143」
 18日のが「67143」…丁度、1万人違いだ〜♪
 ちなみにホーエンシュヴァンガウ城の番号は「13143」…143ぞろい〜♪(笑)
 もひとつちなみに、初日の番号は「66666」…ウソのようなホントの話(笑)

 午後からは、ずっと部屋に。ノドが少〜し変で、薬も飲んだので、今日は休養日と
 決め込む。相変わらず天気も悪いし。。。(天気良かったら、じっとしてなかった
 かな♪)
 遠くまで来て、こういう時間の使い方をするのも、ある意味贅沢?(笑)

◆10月25日◆
───────
 朝から、湖とホーエンシュヴァンガウ城を満喫したあと、まだ行っていなかった
 方向へ…。ハッキリ言って穴場♪ノイシュヴァンシュタイン城のふもとには変わり
 ないけれど、ここに住む人が、たまに来るかな〜?ぐらいの場所である。
 非常〜に危なそうな、城への上り口もあったけれど、雨でつるつるなので、流石に
 怖くて断念;; 晴れたら絶対登る〜!すごくいい場所だもん!(笑)もったいない。

 引き返して、また馬車でお城へ♪馬車のおじさんはニコニコしてとても感じいい♪
 降りる時に、馬車の屋根で頭をゴツンと打った私を抱き降ろすようにしてくれて
 「オオ〜!コップ!(頭)」と笑いながら、頭を撫でて下さった(笑)

 いつものようにたっぷり楽しんで、スーパーで買い物して帰り、夕食にしている
 と…ノックの音☆開けると、同世代くらいの外人男性が、さわやかに立っていた。
 ペラペラペラと英語攻撃;; 私の頭の上に「?????」が並ぶ。。。;;
 どうやら、友達を紹介するから部屋に来てと言ってるらしい。
 まぁ…すぐ下にペンションのおばさんも居たし、危ない感じは全くしなかったので
 行ってみる。と、「こんにちは♪」と、女の人(日本人)
 外人さん笑い出す。「ごめんね〜!ちょっとびっくりさせようと思って〜」 。。。
 日本語ペラペラかい!(笑)
 男の人はカナダ人で、二人は恋人同士♪
 しばらく、3人でわいわいと談笑♪久しぶりに日本語で話しまくる。
 そのあと、フュッセンのレストランへ。この外人さん、実に面白い☆
 「踊りにも行きたかったね〜♪アキコはこんな感じで踊る〜?」と、なぜなのか
 モンキーダンスをして見せてくれた(爆笑)そんな踊り方はしない〜〜;;
 それから、私が名字を言うと「へぇ〜、忍者みたいだ〜!」と…(笑)その時は、
 何で?と思ったけど。。。後で納得。私の名字が「忍び」に聞こえたらしい(爆笑)
 今日は、楽しい夜更かし。。。♪

◆10月26日◆
───────
 今朝の天気、曇り、どよどよ。
 ゆうべ聞いた話だと、この悪天候続きは15年振りだとか。。。。。;; 私が何を
 した〜〜!(T-T)  朝から、ゆうべのご両人登場☆ドライブに誘われる♪
 おかげで、歩くにはちょっと距離があって行けずにいた場所へ。。。♪
 テーゲルベルク山という、近くの山のふもとで、夏場はロープウェイで山頂まで
 行けて、パラグライダーを楽しむ事も出来るらしい♪
 現地の人が言うには、春がおススメの季節だとか。今度は、春に行きたい。。。 
 でも、今度行く時は帰ってこない時かな?(笑)

 ここで突然、今日の食事メニュー☆
 朝…『パン、紅茶、ハム、ゆで卵』
 昼ー『カップスパゲティー、きのこスープ、パイナップル缶(大)、野菜ジュース』
 夜ー『コーンフレーク、ツナ缶、フルーツミックス、レモネード、野菜ジュース、
    チョコレート』(笑)
 毎朝出てくるパンが、非常〜に美味しい!日本では食べられない美味しさ…♪
 チョコも、普通の板チョコが、これまた絶品♪値段は日本の半分くらい。
 すっかり、スーパーの常連と化している私。。。(笑)

◆10月27日◆
───────
 ホーエンシュヴァンガウへ来て、11日目。あっという間である。明日はもう、
 ミュンヘンに戻らなければならないかと思うと、寂しい。。。
 予定していた他の行き先は、見事に全部すてて、ここに滞在してしまった。
 一番住みたいと思える場所が出来てしまった♪たとえ、お城がなかったとしても、
 私はここが大好き。今日までの疑似居住は、とても幸せ。。。♪
 朝一でお城へ登ると、わずかに陽が射してきた!!わ〜い♪
 お城へ来れるのも今日が最後なので、しっかりと満喫。周囲の散策をしていると…
 谷底へ降りるルートを発見☆
 マリーエン橋の下の滝を横目に見ながら、長い階段をひたすら降りて行くと。。。
 綺麗な川辺に出た♪(フォトアルバム、U参照)どこへ続いているかわからなかった
 けれど、川ぞいの道なき道を辿ってみると…あれれ?見覚えのある、危険な足場。
 案の定、おととい、登るのを断念した隠れルートにつながっていた(笑)
  ワクワクで降りて行って、しばらく歩くと。。。おお!彼方にアルプスの山なみが
 見えているっ!待ってました〜〜♪
 しかし、絶好の撮影ポイントに着いた時は、再び隠れてしまわれた。。。;;
 しかし、めげてはいられない。満喫出来るのは今日が最後なので、あちこちで
 写真を撮りまくる。
 そして、夜。
 お城の全景が見られる牧草地の方へ歩いて行き、まっすぐな道だけが四方に続く
 何もない場所で、お城のライトアップを撮影☆
 とにかく、街灯も何もない場所なので、自分の手さえも見えないくらいだったが、
 そんな事は本当にどうでもいい。
 写真を撮ったあと、じっ…と眺めていると、涙が出た。嬉しくて嬉しくて♪
 「本当に来て良かった」「本当に、こうして見ていられるなんて…」などと、
 寒空の下で色々考えながら、1時間くらいそこに居た。
 帰りたくない…;;
 仕事があるなら、すぐにでも住みつきたい…

 たまらない気持ちの夜だったけれど、今日はボンヤリながらも太陽が見れたし、
 ここに来て一番恵まれた天気だった。
 今日は(も)すごく良い日だった♪(^^

◆10月28日◆
───────
 長期滞在したペンション「ハウスマグダレーナ」ともお別れ。
 おばさま、本当にお世話になりました〜!;; おばさま、大好き♪
 外へ出て山手を見ると、お城は、来た時と同じ霧の中。Auf Wiedersehen!
 絶対またくるよ(^^
 フュッセン駅の待合所に着くと、ここへ来たばかりらしい女の人発見(日本人)
 キョロキョロしてるので、困ってるのかなぁと思い声をかけた。感じの良さそうな
 人だったので☆
 同じ歳の人で、私と同様に一人旅。何とオーストラリア在住☆
 ここでの穴場などを教えたりしていると、名前と住所を書いて渡してくれた♪
 もちろん、私も渡す。
 そのあと「銀行に行きたいので荷物を見ててもらえませんか?」と言われて、
 ちょっと驚いた。彼女は、トラベラーズチェックだけを持って、荷物は全部置き、
 銀行へ。。。
 こんなに信用してもらえて、本当にすごく嬉しかった;;

 そして、列車へ。
 それにしても!!列車が動き出したあと、パァーっと青空が広がってきて、太陽が
 カンカン。。。遠くにアルプスが姿を見せた。
 途中でまた曇ってきたけど、向こうはあのあと晴れたのかな。。。
 私は雨女じゃない〜〜〜;;

 ミュンヘンへ着くと、最初に泊まったホテルへ。フロントのおじさん、覚えていて
 くれた(笑)
 すぐにまた出かける。何とか、少しはお土産が買えるくらい残せたので、お店巡り
 開始。それにしても。。。お土産って大変;;本当に困った。こんなに困ったことも
 あんまり無いってくらい困った。
 あっという間に日が暮れ、ドイツ最後の夜は土産探しで終る。。。(笑;;

◆10月29日◆
───────
 ホテルを出て、地下鉄で空港へ。
 早めにチェックインカウンターへ行くと。。。搭乗予定の飛行機は、エンジンの
 トラブルで飛ばないとの事!
 …ここから、最後のハプニングが始まった。。。
 ミュンヘンからの直行便はもう飛ばないので、いったんフランクフルトへ飛んで、
 そこからの直行便になるですと?  本気で言ってるんですか、あなた。。。;;
 とにかく、乗るはずだった14:05の便の乗客は、13:30の便でフランクフルトへ。
 まぁ。。。上空からライン河を見れたのは嬉しかったけれど、この後が心配である。
 東京行きは、16:30発との事。まだまだ時間が。。。;;
 ゆったりした待合室が用意されていたけれど、こんなに時間があるのなら外の街を
 散策したいくらい。でも。。。空港からは出られません(^^;
 やがて、出発は18:00というアナウンスが。。。(が〜ん)
 夕陽は沈もうとしているのに、飛行機はいつ飛ぶのだろう。。。
 そして、結局出発は19:00に。
 もう、何も言えない。座席番号はだぶってるし(爆笑)
 席には余裕があったので、変わる。2シート独り占め(^^
 食事はとても美味しく頂けたし、クラシックとか聴いてルンルン♪(笑)ビジネス
 クラスを満喫する♪
 機内で日付けは変わってゆく。。。

◆10月30日◆
───────
 ドアのそばの座席(後ろに席がない)を選んだのは良かったけれど、トイレの近く
 だったため、睡眠を妨げられ、全く寝れず。。。
 朝から、あまり調子が良ろしくない。
 ようやく成田に着くと、ここでもまた雨(笑;; しかも、ドイツに比べ気温が高い
 ので、ますます調子が変になってくる。
 しかし!飛行機が5、6時間遅れたせいで、予約していた国内線の変更をとにかく
 何とかしなくては。。。;;
 成田空港内を走り回って、カウンターへ。
 (後で聞いた話だと、予定の便で私が帰ってこないので、母親が「お呼出し」を
 かけたらしい。成田空港内に、名前が流れたのね。。。(爆笑))
 何とか、今日中に帰れる便に変更できた。。。
 まずは、汗びっしょりになってので、トイレで着替え…ではなく、服を減らす。
 そして、早めにリムジンバスに乗り込み、羽田へ。
 さて、最後のハプニング突入☆
 とんでもない大渋滞に巻き込まれ、バスがなかなか進まないっ!焦る焦る;;;;
 離陸20分ほど前に、羽田到着!カウンター目掛けて、走る走る!!
 昨日から、ミュンヘン空港でも、成田でも、羽田でも、走り回ってばかりである…
 しかも、きっとすごい形相で。。。(笑)

 ぎりぎりのチェックインで、離陸間近の飛行機へ。
 はぁぁ〜〜〜〜。つ。。。疲れた。。。〜〜〜〜〜〜〜(;_ _)O パタ...

 そして、帰宅途中びっくり。
 長崎市内の建物も、近所の家も、みんなミニチュアに見える。。。(笑)
 家に入ってまたびっくり☆別の家みたい。。。思わず、土足で上がりそうに…(笑)
 狭く感じるし、何もかも違って見えたけど。。。自分の部屋だけは。。。♪

 そのあと部屋で、ホーエンシュヴァンガウのお気に入りの風景の、ジグソーパズルの
 箱を抱きしめて。。。ボロボロ泣いてしまった。
 帰りたい、、、;;
 よく、旅先から帰って来て「やっぱり我が家が一番」などと言う話を聞くけれど、
 違う〜〜〜〜!
 叶うなら、今すぐ戻りたい。ああ…遠いよっ!

 でも…本当〜に楽しかった♪ ハプニングだらけだったけど(爆)

 それでは、お疲れさま!私(笑)
 40時間近く寝てないので、今から爆睡突入〜〜〜〜!☆。.:*:゜★゜'*

                                 〜Ende〜


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